俳句『麦の会』on HatenaBlog

『麦の会』俳句結社。俳句雑誌『麦』を毎月発刊。

俳句雑誌『麦』2023年10月号(通巻850号)

俳句雑誌『麦』2023年10月号(通巻850号)

★通巻850号記念特集★


昭和21(1946)年、中島斌雄により創刊された『麦』は、脈々と歴史を重ね、今号で通巻850号に到達。

通巻850号記念の特集記事及び850号記念誌上合同句集「麦の輝」を企画掲載。
「麦の輝」には、164名の同人及び誌友が参加。
 
次に目指すは通巻900号。
また歩みを続けていく。
 
以下通常記事より
 
★「地層」        対馬康子(5句)
電源を抜いて秋の日秋の声
 
★特別作品「試す夏」   森 敦子(15句)
なぜという疑問の責めや水中花
いのちさえ我が物でなし月天心
長居して落葉時雨をきく墓参   

 

★地熱深耕   地熱集より対馬康子 選

浅はかな日の白玉も光りけり    笠井亞子

さそり座も旅する一座洗い髪    坂田晃一

割り算の端数集めてゆく暑さ    田中朋子

 

★踏生集   同人自薦作品5句

 

★原生林(俳句教室)  斉田 仁 選

アスパラガスが飛んでいったよロケットか  原 泰造

 

★誌上句会・・・四人の選者が後退で読む・選ぶ

 

選者    野川 京

テーマ「重」

 

ががんぼの影の重さを曳く力  中村せつ

乳のみ児の命のにおい明易し  村田珠子

重荷には哲学がある星祭    有坂花野

 

 

その他

 

 
見本誌を進呈しています
下記へお申し込みください。
 
〒343-0026
越谷市北越谷3-12-6 藤井方 麦の会発行所
 
メールでのお問い合わせ(見本誌含む)
中山宙虫
sorandatte.dayo@ymail.ne.jp

俳句雑誌『麦』2023年9月号(通巻849号)

俳句雑誌『麦』2023年9月号(通巻837号)
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★「枇杷」      対馬康子(5句)
 
紅潮の海を見ている遠郭公
 
★特別作品「望郷」  坂本洋子(15句)
朧夜や拳届かぬ肩の凝り
燕来る空の続きに郷の空
青苔を剥がし戒名探す墓碑

​★地熱深耕   地熱集より対馬康子選
 
​白シャツのひとみ緩まず多聞天    上瀧雅子
夏暁や転がっている助詞ひとつ    小野富美子
ぶらんこ降りて神に踏まれる影法師  中山宙虫
 
​★第67回麦作家賞受賞第一作
 
​『腑分けのとき』   川守田美智子(20句)
 
余花残花手を離れない誰かの手
掌の虹あたたかく消えにけり
麦秋や風より軽きペンの音
 
​★第39回麦新人賞受賞第一作
 
『都市の迷宮』  徳山優子(20句)
 
チューリップぱっと咲いて情報過多
新宿で会いし文豪逝きし春
厄介な人間がいてちちろ虫
 
​『遠き蝉』    武内杉菜(20句)
 
スクランブル一人のモブのげんげ草
墨海の海月となるやエンドルフィン
かき氷過去食べ尽くす詩人来る
 
★踏生集   同人自薦作品5句
 
★原生林(俳句教室)  斉田 仁 選
 
​これやこの濃霧の大佛次郎館   藤田守啓
 
 
★誌上句会・・・四人の選者が交代で読む・選ぶ
 
​選者   松末充裕
テーマ「時間」
 
遥かなる地球琥珀に生きる蟻   川守田美智子
失われた時に漂いボート漕ぐ   千田真理子
飛花落花生者は死者に忘れられ  高階 斐
 
 
その他
 
 
 
見本誌を進呈しています
下記へお申し込みください。

〒343-0026
越谷市北越谷3-12-6 藤井方 麦の会発行所
 
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中山宙虫
sorandatte.dayo@ymail.ne.jp
 

 

★2023年9月

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収穫祭第1位作品(R2年度~R5年度)

令和5年度『収穫祭』第1位(2名同時受賞)
 
 
人新世の空     尾内以太
 
 
冬深し羽は上手に落ちるため
早世の道へ折れずに寒卵
寒鴉血は空気より重たくて
五分後の鳥を目の追う木の芽風
はばたきにまぎれはくもくれんひらく
鳥の体温ほどの語や春の闇
鳥雲に黄色い線のそとがわへ
風光る化石となった青い鳥
とりたちの手は春風をつかむもの
かもめみな鍵のかたちや春夕焼
虹の端をくわえて鳩の帰還かな
くちばしのきしみつづける熱帯夜
鳥は手紙のうぜんかずらの青空
炎天はミサイルだけを残しけり
冷蔵庫ひかりの層を積もらせて
風の上に風あるというソーダ
夏終る野鳥観察しておれば
海鳥は脳を持ちさり敗戦忌
天の川放った石はやがて星
翼人の伝承としてかすみそう
台風の前夜を覆う鳥の群
木の実落つ銀の翼を遠ざけて
小鳥来る漂白された五線紙へ
恐竜の骨を隠して山眠る
生と死の境を曵いて浮寝鳥
鬱病や羽毛を雪へ変えながら
くしゃみのちみなもを離れゆく音よ
脚のない鳥を飛ばして開戦日
鳥からの種ふりそそぐ枯野かな
届くのは凍死している鳥の声
 
 
視力      笹木 弘
 
煮凝の解けて火星に水のあり
壺焼きの心中は穏やかならず
煩悩を吐き出し揺れる大水母
空蝉の眼に透ける琥珀の世界
亀が貌洗うごとくに秋時雨
石蕗の黄に目玉の乾く天日干し
生きていることを大事に初明り
下萌えや青き地球は生きている
天心の揺れを抑えし藤の花
鬼瓦の目玉を磨く青嵐
心の鎧を外して焚火の輪
不器用に生きて真面目な寒卵
武士道を貫き散りし白椿
死を以って明治維新や青嵐
天界の重みに耐えし白日傘
四次元と言う世界あり天の川
鮟鱇の幽体離脱見て仕舞う
過去のこと詮索せずに落椿
赤ん坊の足がぶらぶら梅雨晴間
神木の幣を映して水澄めり
自分の声静かに聞く文化の日
枯芒余計な力を抜いており
カーテンに猫のじゃれつくクリスマス
啓蟄や順番決める阿弥陀
針穴に糸の通りし春障子
七福の色をまぶして雛あられ
背中から不意討ち食らう威し銃
菰巻の結びに見せる江戸の粋
衰える視力を庇う帰り花

 

令和4年度『収穫祭』第1位

 
人鳥    燕北人空
 
​臆なんて泪もろい春なんだろう
ウイルスの狂い始めている余寒
融通の利かぬ肉体よなぐもり
死に様を考えている朧かな
偶然のめぐる人生半仙戯
天心の扉開きて初音かな
亀鳴くや開運線がくっきりと
人間に妬心シクラメンに仏心
へめぐりて芽吹きの声に耳立てて
猫やなぎ妄想癖のありそうな
チューリップたちの反乱前夜とや
菜の花の道は浄土へつづく道
和布干す町に元気な寡婦ばかり
潮騒が泪堪えている晩夏
捕虫網馬鈴加えて餓鬼のまま
関関と記憶を辿り閑古鳥
世の中を知らぬわたしと蟬の殻
人の世に人を愛せず海月になる
聞き流すことが半分アマリリス
かかずらう命みじかし秋深し
人鳥の淋しく叫ぶ銀河かな
十五夜の月のつぶやきからぼやき
こんじきの雲金色の十三夜
赤とんぼ海が恋しくなる日暮れ
青空のぽっかり開いてがなかなかな
自惚がしゃしゃり出てきて金木犀
悪霊に憑りつかれてる枯葎
まだこんな言葉があったかかまつか
隙間風ときに刃の刺すごとし
ゆくりなくつららが声を上げて泣く

 

令和3年度『収穫祭』第1位

黎明の汽車   片山一行
 
石硬きところ凍蝶蹲る
首の骨こきと大枯野に響く
強東風に鳩尾の骨軋むとも
初蝶の迷い込む海ふかぶかと
ゴンドラの影に手の消え春の雷
青嵐やサグラダファミリアの夜明
紫陽花の水の香りとすれ違う
海女もぐり泡あわあわと滲むなり
蜻蛉生る夜の滅びている時間
蛞蝓に瑞々しさのありて恋
油照りキリンの歯茎ひろがれり
茹卵ぷるんと剥ける原爆忌
戯れに蝉の殻へと水を遣る
船の波おり重なりて虹の橋
空蝉にぽとり木工ポンドかな
まっくらなむしかごの中の目の光る
石清水あるいは砂の花火とも
片蔭や安定剤の半減期
どのように置いても淋し冷奴
馬の背に雲の跨がり秋の立つ
母猫の乳首の赤し曼珠沙華
サーカスの仕舞われて蛇穴に入る
火恋し地球の底へ水の落つ
ひょんの実の中にあしたの風がある
或る星のなみだのひかり虫時雨
からすうり袖の奥へと光りけり
黎明に汽車は花野と入れかわる
まなうらのもっとも重し吾亦紅
てのひらの中に氷河が檸檬切る
水切りの最後は沈みけり野萩

 

令和2年度「収穫祭」第1位


しゃぼん玉     島田貞子
 
露座仏の昏き体内春を待つ
立春の連名で来る招待状 
旬という恵みしゃきしゃき春キャベツ
春の雲地球を測る測量士
目を覚ますタイムカプセル花菜風
木の芽和え母の手順を真似てみる
我が町の小さな銀座沈丁花
しゃぼん玉探す地球の非常口
梅雨深し不足の切手貼り足して
糠床の天地を返す夏隣
音頭取る氏子総代声涼し
傷一つ増やし少年夏休み
サーファーの波待つ波間遠岬
炎昼や丸い背中が草を曳く
流木に残る体温晩夏光
波の間に人魚は眠る赤い月
捨て舟の浜に朽ちゆく稲光
秋の陽のすとんと落ちて詩人の死
正論を収め秋刀魚の骨を抜く
秋風や若き武士自刃の地
父であり子であり兵士木の実踏む
小春日や石に戻った道祖神
屋根葺きの声掛け合うも冬日
大根に面取り雨に姉が来る
キャスターの渋いネクタイ冬隣
冬の月異国の破船洗う波
頬紅は笑顔の形初化粧
少し幸せ初富士の夕映えて
寒椿今なら分かる親不孝
体幹の軋みを正し寒の水
 

「収穫祭」第1位作品(H29年度~R1年度)

令和1年度(800号記念)収穫祭 第1位

夕焼けを追って    中山宙虫

カーテンを外した部屋に春夕焼け
昨夜から雨が重たい黄水仙
エンディングノートに青と書く辛夷
虐待をうじゃうじゃ邪推おたまじゃくし
春落葉と空と水力発電
さえずりの舗道で友が消えてゆく
監視カメラが動き浅蜊の砂を抜く
揚雲雀落ちてひさしいピーター・パン
春野から風が連れ去る若者たち
三つ葉浮く椀にあの夜のエルトン•ジョン
笹舟を流し筑豊芹の花
夏銀河骨打ち上げる波の音
アイリスの風に陰口ばかりのる
ぼた山に帰る鳥たち夕凪いで
夕焼けの奴は九重を想ったか
沢蟹の石をめくって切支丹
浜木綿の風にピノキオ横たえる
残業のパソコン光る蝙蝠や
鳴いたのは岩魚と信じられる森
禊萩の日暮れ空へと父帰る
花葛までふたりできっとたどり着く
憧れはヴィオロンだった櫨紅葉
秋夕焼け除籍謄本取り寄せる
ホロコーストの足音ついてくる夜霧
角砂糖積んで崩して夜が長い
海からの雨の元旦ナッツ噛む
フライ返し殺人事件石蕗の花
吹雪く夜の「君の瞳に恋してる」
ホラー映画を早送りして葱刻む
冬夕焼けまで待てと柩に手をかける
 
 
平成30年度収穫祭第1位

石が鳴く     田中正恵
 
福豆の零れる鬼の更衣室
春一番埴輪の将軍整列す
流されて夫婦で目差す雛浄土
春寒や阿修羅の目尻濡れている
啓蟄や十三センチの布の靴
野火走る昂る男の声五体
桜咲く契約書のある甲と乙
師の一句磯巾着の乾びたる
万緑や介護ホームのわらべ唄
町薄暑口紅拭う歯科の椅子
青蜥蜴しんと地を這う風湿る
白南風やみな緑なき沖の船
蟻が蟻咥えて一列無言なり
空蝉を握り潰してみたい時
炎昼の東京で買う能登の塩
散骨はいや八月の海ことに
深海か胎内かともに蚊帳に寝て
おうおうと硬派の男大花火
野分あと般若を飾る尼法師
木の実落つ背中が笑う車椅子
単調なくらし柘榴の赤い口
蓑半分剥がれて蓑虫父を待つ
石を蹴り日暮れ遅らす冬帽子
大枯野道祖神前喫煙所
鮟鱇の外された口雲が行く
寒落暉知らずともよし夕餉時
補聴器に紛れ込んでる雪の音
遠いねと鯨の母子寒北斗
津波後の石鳴くごとき寒さかな
どんど焼き恭々しきもの燃やされて
 
 
平成29年度収穫祭第1位


悪運     中山宙虫

開運の梅らしいけど白ばかり
春月の音立てひとり歩く村
金さんの兄さんが邪魔鳥雲に
霊媒が敬語で座る木瓜の花
網干し男が白くなる春昼
たんぽぽの絮が落ちゆくまぶしい村
ニセアカシアのぞわぞわ路地の銃砲店
ゆきやなぎ宇宙人にも足がある
毛虫の背をチャペルの鐘がざわつかす
緑の裏を見せてはならぬ救急車
湖に波立てて裸足のかぐや姫
青梅雨や防災無線になじみの声
宅配ピザを待って蚊取りの煙立つ
鶏の影のび村は夕焼ける
夕凪から始まる夜の昆虫記
運勢があいまい日傘くるくると
八月の海にペン胼胝やわらかい
地震の夢覚めてメロンが濡れている
水に影落とす映画のあとの月
とうきび畑抜けて女の貌になる
花蕎麦のこだまを風がさらう村
悲運を語る町は銀河をなくしそう
漁灯くっきり文字を書けない秋の風
稜線へつづく涙腺鳥渡る
影が僕を花野に置いて消えてった
星ひとつ増えて冬眠ひとつ減り
冬の雨ボウリング場に夜八時
土埃の島のみかんが熟れてゆく
開かずの扉開いてふくろう鳴いている
悪運はたやすく尽きる樹氷

麦「作家賞」R2年度~R4年度

第67回(令和4年度)『麦』作家賞

​鼓動    川守田美智子
 
​混沌を生きて凸凹街余寒
啓蟄やあしたに適う鍵の束
反り返る聖書の頁ヒアシンス
樺太の父の風骨蜃気楼
散りゆくも契りのひとつ春惜しむ
泡盛の古壺の百態慰霊の日
八月の明日へ渡れぬ濁川
ガレージのオイルの匂い原爆忌
一本の鉛筆秋へ潜り込む
病める子の影おいてゆく夜半の月
秋声や囚われている弥陀の肢
星ひとつ果てゆく虚空曼珠沙華
若沖の群鶏動く月夜かな
海臨み寂びゆくポスト鰯雲
末枯の月ダヴィンチの人体図
十二月八日序列のなき鴉
答えなき冬日飲み込むシュレッダー
印弛む仏の十指雪しぐれ 
大寒の工場に尖るミシン針
麦の芽や鼓動の刻む人類史
 
 
第65回(令和3年度)『麦』作家賞(2名同時受賞)
 
牛膝     森田千技子
 
​寄書の文字立ち上がる春山河
拭けば鳴る早春の嵌めごろし窓
春雪ひと夜秘密基地などない余生
陽炎や鍬先の土生湿り
花屑を踏んで妊りそうな靴
耳朶の柔さ五月の海岸線
皆触れて売れ残りおり実鬼灯
新涼や硯の海が力抜く
緩やかに潟風を編み牛膝
終電の尾灯に眠る蛍草
鰯雲余生の夢は放し飼い
花茗荷食後の指が眠たがる
新米炊き立て付箋の多き料理本
芒絮順番通りには行かぬ
侘助にあの世この世の陽の粒子
雪うっすら野山は母になる途中
雪掻いて柩の舟を送り出す
大きめの冬靴家郷踏み固め
ホワイトアウト宇宙船の降り来るか
 
 
木の香     梅木俊平
 
​たんぽぽの絮に赤子を攫われり
沈黙は夕暮れの色板踏絵
霞む日の鎖を鳴らす像の足
春の夜は父の胡座の中のよう
春光や籾もて磨く竹の煤
ひたひたと稿起こす筍流し
壁土になじむ切藁山法師
陽だまりをかたちにしたる蝉の殻
礫像や気怠き午後の栗咲く香
反戦詩土用蜆の白き汁
細りゆく浜夕虹は母の色
涼新た草木で染むる糸の束
保育器のどの子も羽化を待つ月光
秋冷の両手で掴む鯉の胴
生業の木の香を湛え能登小春
吊し柿欠伸のように陽が昇る
昇竜の姿なる能登雪起こし
榾火の香飛騨は梁より日暮れけり
雪折の木霊さまよいいる夜明け
氷柱つらつらはつらつと赤子泣き
 
第65回(令和2年度)『麦』作家賞
祈る手    林 厚夫
 
​時折は空に春見てブックカフェ
病院の水の白さの雛かな
塩味のパン買い帰る多喜二の忌
夭折の友の匂いの苜蓿
宛名なき手紙のように紋白蝶
生者たることを諾う花いばら
父よりもずっと長生きして若葉
母胎への回帰願望薔薇の雨
水縦に飲む炎昼の警備員
紫陽花と雨と六月十五日
炎昼の鴉お前もひもじいか
紙の鶴折っても折っても八月
何時とは何処とは秋の薔薇におう
蹲る恐龍月下の歩道橋
西方へ吹かれ止まずや草の絮
群れている不安蜻蛉へまた蜻蛉
邯鄲や月に告げたきことありて
精霊とんぼ止まる人から風になる
月光や鎖のままに眠る象
黄落や空明るくてさびしくて
石突の片減りし杖冬たんぽぽ
山茶花の白はこの世を外れて咲く
散り急ぐ山茶花のここも故郷
電飾の青が喚びしか夜の雪
祈る手へ水の湧く音夜の秋